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【特色ある授業】読書教育②

2025.02.05

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アメリカで開発された読書教育の1つの形態にリーディング・ワークショップというものがあります。その実践を収録した本には、「読む時間をしっかり確保することは、読み手を育てていくためには極めて大切なことです。これは、どんなに精巧に練られた授業案よりも、素晴らしく立派なプリントよりも、また非の打ち所のないような講義よりもはるかに効果的です」(ルーシー・カルキンズ『リーディング・ワークショップ』)とあり、1コマの授業の半分以上を、本を読む時間に当てます。

前回もご紹介した生徒へのアンケートで、「読書ができるようになるために欲しいものは何か」という質問に対する回答の第2位は「本を読む時間」でした。中学校では、小学校の時よりも勉強や部活動に時間を割かなければならず、本を読みたくても本を読む時間が作れずに悩んでいる生徒は少なくありません。忙しい中でも読書するかどうかは個人の責任かもしれませんが、授業中での本を読む活動が、生徒たちの読む力をさらに育み、各自の読書習慣につながっていくのであれば、そこには計り知れない価値があると思います。

リーディング・ワークショップ(または読書家の時間)の実践にならい、授業の最初の10分間は、優れた読書家がしていることをレクチャーし、自分の読書にも取り入れてみるよう伝えます。また、読書する環境の大切さも確認し、自分が本に集中できる場所に移動・体勢になるよう促します。生徒が本を読んでいる間は、教員は生徒たちをよく観察し、必要と思われる生徒に声をかけ、質問やアドバイスをします。

授業後の生徒たちの声は、「また来学期もやってほしい」「中学生になって本を読む機会がなくなったから、読書の時間が増えて嬉しかった」「毎回紹介される読書家の優れた読み方もとても参考になった」「授業での読書の時間のおかげで電車の中で読書を心がけるようになった」という肯定的なものばかりで、生徒たちにとって有意義な時間となったことがよくうかがえました。

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